【体験】楽な姿勢で行うことがソシオエステティック式配慮
婦人保護施設での入居者様からのご希望
先日、婦人保護施設を訪問した時に、
「今日は入居者様からのご希望で、リラックスしたいのでベッドでエステが受けたいそうですが、大丈夫ですか?」
とたずねられました。
わたしは、現場実習で病室のベッドでの施術の経験があったので、
「はい、どこでも大丈夫です。居室に伺えばよろしいですか?」
と、即答しました。
ところが返ってきた言葉が
「いえ、医務室です。」
なるほど、その手があったのか!
確かに、最初に施設を見学させていただいた時に医務室がありました。
あそこなら、ベッドがありエステをするのにふさわしい場所です。
利用者が楽な姿勢で行うのが基本
ソシオエステティックの特徴の一つに、「ベッドや車椅子など対象者の楽な姿勢で行う」ということがあります。
そのため、病院でベットから起き上がることができない患者様には、病室のベッドで寝たままで施術します。
また、老人ホームで足が不自由な入居者様には、車椅子に座ったままで施術します。
普通のフェイシャルエステだと、ベットで仰向けに寝ていただいて、椅子に座って頭の方側から施術します。
しかし病室では、ベッドが壁に付けられていることが多いため、屈んで対面で施術します。
この対面モデラージュは、ソシオエステティックの特徴的な手技です。
車椅子の場合は、座ったまま背後から施術することが多いですが、背中が丸くなりうつむいているご利用者には、しゃがんで対面で施術することもあります。
このように、自由自在にご利用者様に合わせて施術します。
利用者が心地よいことが一番
ソシオエステティックは病院や施設の生活スペースをお借りして行うため、基本的に指定された場所で行います。
そのため、いつもは入居者様に相談室まで来ていただいて座位で美容ケアをしていました。
医務室をご希望された入居者様が、
「せっかくなら、もっとリラックスしたいと思って‥」
きっと、以前、エステの経験がおありの方だったのでしょう。
前回、ベッドでの施術だと思ったら、相談室にご案内されたため、「えっ、ここで?」と思われたそうです。
「◯◯さん的には、どっちが良かったですか?」
「わたしはどちらでも。ご利用者様が心地よいのが一番ですから。」
入居者様は、保護を受けているという立場から、遠慮してなかなか本心を言い出しづらかったりします。
よほどエステを楽しみにしてくださっているのでしょう。
今回のご提案をしていただけたことは、わたしにとっても良い環境で施術ができ有り難かったです。
毎回、みなさまが心待ちにしていてくださるので、わたしも張り合いがあります。
これから寒くなりますが、その気持ちに応えられるように万全のコンディションで望みたいと思います。
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